HOME新春天空狂言<1月1日13時開演 見どころ解説


お正月の定番曲、茂山千之丞の〈三番三〉

【三番三(さんばそう)】
能楽の中で最も神聖視され、特別な公演でのみ演じられる演目「翁」(正式には式三番)のなかで、狂言方が担当する舞事。多くは「三番叟」と記しますが、大蔵流では〈三番三〉と記します。面をつけずに力強い掛声をかけながら軽快かつ躍動的に舞う「揉ノ段」と、黒式尉の黒い面をつけて鈴を振りながら荘重かつ飄逸に舞う「鈴ノ段」から構成されます。五穀豊穣を祈願するとされ、足拍子を多用することから、この舞を舞うことを"踏む"ともいいます。
この〈三番三〉の最高齢連続上演記録を更新し続ける茂山千之丞(86歳-2009年9月現在)。
茂山千五郎家に伝わる、特別な「金地鶴丸剣先烏帽子(きんじつるのまるけんさきえぼし)」を着けての力強い舞台を、ぜひご覧下さい。

【鬼瓦(おにがわら)】
長く在京した遠国の大名は、帰郷することになったので、太郎冠者と共に日頃信仰する因幡薬師へ出かけます。参拝の後、御堂の造作を詳しく見て回っていると、屋根の上の鬼瓦が目に止まります。すると、大名は何かを思い出しますが…。
鬼瓦を見て、故郷に残してきた妻を想って泣く姿がかわいい大名。茂山千三郎が泣きと笑いの見事な演技を披露します。

【犬山伏(いぬやまぶし)】
一人の僧が茶屋で休んでいると、山伏が自分の肩箱を持つよう、言ってきます。みかねた茶屋の亭主が、「獰猛な犬がいるので、祈りあってなついた方を勝ちとしては」と提案し、僧にだけ「虎」と名を呼べば犬はおとなしくなると耳打ちをします。僧が「虎」を使った経を唱えると、たしかに犬はおとなしくしているので、山伏も負けじと唱えるのですが…。
山伏といえば本来、厳しい修行に耐える修験道の行者で、尊敬される存在かと思いきや、中世の頃は「にわか」の山伏が横行していたのか、狂言の中ではからかわれる演目が多くあります。本作の山伏もその例にもれず、犬の名前を教えてもらえません。
2010年の干支「寅」にちなんだ演目です。



※出演者・配役は変更になる場合がございます。


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