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北野神社へ参詣に出掛けた主人と太郎冠者は、道すがら良い太刀を持った男を見つけ、その太刀を奪ってやろうと考えます。太郎冠者が忍び寄って太刀に手をかけますが、気付いた男に反対に脅され、主人ともども太刀を奪われてしまいます。主人と冠者は太刀を取り返すため、男を待ち伏せして…。
「泥棒を見て縄を綯う」ということわざをまさに舞台化した場面が見どころの一曲。三人三様の動きが笑いを誘う作品です。
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なかなか借金を返さない男をようやく捕まえた貸し手。自宅に連れ帰ろうと男ともみあいになるうちに、男が「胸を打った」と言って痛がりはじめて、困った貸し手は…。
茂山宗彦演じる男の“してやったり顔”がぜひ見たい!というリクエストにお応えしての上演です。茂山七五三演じる貸し手との親子共演でお楽しみください。
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洛外に住む男のもとへ、上洛した馴染みの遊女・花子より文が届きます。男はなんとか会いに行きたいと、女房への言い訳に「寺参りに行きたい」と申し出ますが、なかなか承知してもらえません。なんとか一晩の座禅を承知させて、男は早速、太郎冠者を呼び出すと自分の身代わりに座禅衾をかぶせて花子のもとへ。一夜明けて戻った男は、花子との逢瀬を太郎冠者に聞いてほしいと語りだします…。
狂言の演目の中でも特に演じるのが難しいとされる大曲で、後半の変化に富んだ謡い方は、艶の中にも上品な趣があります。東京での上演は初めてとなる茂山逸平の「花子」にご期待ください。
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