新発意／茂山宗彦　住僧／茂山千五郎　いちゃ／茂山逸平

寺の住僧(住職)は茶の湯のための水を汲んでくるよう新発意(小僧)に命じますが断られ、門前の娘・いちゃに行かせることにします。いちゃが小歌を謡いながら水を汲んでいると新発意がやってきて、恋心を謡って言い寄ります。二人が楽しく掛け合いの謡に興じているところへ、住僧が現れて…。
華やかな謡による中世の情緒あふれる駆け引きから、波乱の顛末がみどころです。

太郎冠者／茂山あきら　主／茂山正邦　道通り人／茂山茂

立花（生け花）の中心となる枝・真を探す主と太郎冠者は、よい真を持った男に出会いその真を奪います。しかし逆に主の太刀を奪われてしまい、主と太郎冠者は男を待ち伏せて捕まえるといざ縄をかけようとしますが…。
三人三様の動きが笑いを誘います。

聟／茂山逸平　舅／茂山七五三　太郎冠者／島田洋海　教え手／丸石やすし

聟入りを控えた聟は作法を教えてもらおうと知人の家を訪ねますが、教え手は物知らずの聟をからかってやろうと、用件をすべて謡節でいうように嘘の作法を教えます。だまされたと気付かず、聟は教えられた通りに謡節で舅を訪ねますが…。
茂山家では明治以降廃曲となっていましたが、茂山逸平により復曲上演されました。大真面目な聟の様子がほほえましい作品です。

チャーシュー／茂山あきら　ネギ／茂山逸平　メンマ／茂山茂　とんこつスープ／丸石やすし

時はラーメン歴なると11年。激しいラーメン国取り合戦が終わった平和な世に、忠臣蔵騒動が起こります。ラーメン界から追い出された上司・チャーシューの恨みを晴らすため、メンマたちが立ち上がります。彼らの運命、そしてラーメンの未来はいかに？
日本の国民食ともいえる〈ラーメン〉をめぐる一大スペクタクル。個性的なキャラクターが活躍する新作です。

居杭／茂山竜正　何某／茂山正邦　算置／茂山千五郎

居杭は何某にいつも頭を叩かれるのが嫌で、清水観音にお願いをして「隠れ頭巾」を賜ります。それを手に再び何某を訪ねると、いつものように頭を叩かれるので居杭は頭巾をかぶり姿を消します。驚いた何某は算置(占者)を呼んで居杭の居場所を当てさせようとします…。
千五郎・正邦・竜正の親子三代による上演をお楽しみに。

夫／茂山七五三　女房／茂山宗彦　姑／丸石やすし

日頃から女房と姑にこき使われている気の弱い夫が川で洗濯をしていると、女房と姑がやって来て次々と仕事をいいつけます。その時、洗っていた女房の小袖が川に流され、取ろうとした女房が川に落ちてしまいます。姑は早く助けるよう夫をせかしますが…。
フランス中世の喜劇『洗濯桶』をもとにした人気の名作です。

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