狂言の面


能の多くが過去の世界を扱うのに対し、狂言は当世つまり現実社会の人々が登場人物なので素顔で舞台に立つのが一般的です。それゆえ面は能面ほど発達せず、神・鬼・精霊・老人・動物等で種類も少なく基本的なものは20種類ほどで喜怒哀楽の表情が豊かです。

武悪(ぶあく)
乙(おと)
猿(さる)
空吹(うそぶき)

狂言の装束

能に比べ狂言の装束は簡素です。代表的なものとして肩衣(かたぎぬ)、狂言袴があり、装束の下には襦袢、パッチ、胴着、胸込みなどを着ます。足袋は能では白ですが、狂言では黄色の物を使います。
肩衣のデザインは鬼瓦・カタツムリなど大胆にデザイン化されたものが特徴です。女性の役では縫箔(ぬいはく)という繻子地に金箔の縫い取りをした衣装に15センチぐらいの女帯でまとめます。頭にビナン鬘(かずら)という白い麻布で被り物をするのが狂言の女性役独特の特徴です。
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