|
夏恒例の「納涼茂山狂言祭2026」が8月1日、大阪・上町の大槻能楽堂で上演される。全国のファンにリクエストを募った中から3演目を選んだ。今回は、茂山あきらの当たり役の死神を「見たい」というリクエストが届いた新作狂言「死神」、蚊の精が相撲を取るという狂言らしい発想の「蚊相撲」、太郎冠者が主人の言いつけを律儀に守るほど混乱していく「口真似」を上演する。
新作狂言「死神」は、三遊亭圓朝(1839-1900)が欧州の死神説話をもとに創作した落語「死神」をもとに帆足正規(能楽森田流笛方)・作、二世茂山千之丞・演出、あきらの死神で1981年に初演された。「この45年で100回以上は上演している」と、三世茂山千之丞。
借金苦で死のうとしていた男の前に死神が現れる。なぜかその男を気に入り、死ぬ病人と助かる病人の見分け方を教える。たちまち男は名医ともてはやされ大金持ちになる。
あきらから「これが最後になるかもしれないので一世一代のつもりで頑張ります」と、ことづかって来たという。「近年は(茂山)茂がやったり私がやったりとか色々やってます。色んな役者で演じられるというのが、一回きりではなくて古典化していくために必要なことで、帆足先生の作品の中でも群を抜いている。落語とか狂言は身振り手振りでやるので適しているお芝居かなという感じです。ちょっとSFチックな感じで、死神は何を考えているかわからないところがあります。僕がやると僕の色が出てしまうけれど、父の場合は自分の色を消して演技ができるっていうか、面白いところですよね」と、魅力を語る。
出演は、男をリクエストされた茂山千之丞、死神ABを茂山あきら、召使Aを茂山茂、召使Bを増田浩紀、召使Cを井口竜也、奥方を島田洋海。
「蚊相撲」は、主人に言われて相撲取りを探しに行った太郎冠者が、相撲取りになりすまして人間の血を吸ってやろうと考えている蚊の精を連れて帰る。
「大きい蚊の精が迫力ある」と蚊の精に茂山逸平、「相撲を取るならこの人」と茂山千五郎、太郎冠者に茂山宗彦がリクエストされた。
「口真似」は、酒の相手に酒乱で有名な人物を連れ帰り、主人から叱られ、面白くない太郎冠者は「言う通りにせよ」と命じた主人の言葉通りにする。
リクエスト狂言に初参加の茂山虎真が太郎冠者、茂山竜正が客、人間国宝の茂山七五三が主人に指名された。
茂山千五郎は「狂言の中では何々の精というふうに擬人化して出すことができる。狂言の演出の強みでもありますが、中でも一番ポピュラーと言いますか楽しんでいただける狂言が『蚊相撲』ではないかと思います。一番身長のある逸平と一番体重のある私がどんな相撲を取るのかお楽しみいただきたい。『口真似』はわかりやすい曲の代表です。息子の竜正と虎真は順調に狂言師の道を歩んでくれているかなと思いますが、22歳の息子たちが、うちの最年長の叔父と年齢差を超えてやるのも珍しいと思います」と、期待をかける。
幕開けに、茂山茂と茂山千之丞が「私のリクエスト狂言」をテーマにトークを展開するのも楽しみだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「納涼茂山狂言祭2026」※残席わずか※
日時:2026年8月1日(土)14時開演(13時30分開場)
会場:大槻能楽堂(大阪市中央区上町A-7)
演目:トーク「私のリクエスト狂言」、狂言「蚊相撲」、狂言「口真似」、新作狂言「死神」
出演:茂山七五三、茂山あきら、茂山千五郎、茂山茂、茂山宗彦、茂山逸平、茂山千之丞、茂山竜正、茂山虎真 ほか
ご予約はセクターエイティエイト(06-6353-8988/平日10:30〜17:00)まで。
|
|